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ロワール河流域 (2001)

2001年のロワール地方は雨が多く、湿潤な天候でいくつかのアペラシオンでは2000年を上回りましたが、殆ど2000年と同じような出来映えになった年です。

2001年のトゥーレーヌ地区は秋から冬、とりわけ11月と3月の大雨によって壊滅的な被害を受け湿度が大幅に上がりますが、それに反してこの時期の気温は穏やかでした。春も穏やかで降水量が減ったおかげで湿度が下がり、ブドウの生育サイクルに素晴らしい環境に変わります。 そのためブドウは大量な実を付け始めていたため、生産者たちは摘芽や夏期剪定を行う事でブドウの収量をコントロールしました。夏は灰色カビ病などの病害を蔓延させるのに十分な量の雨が7、8、9月に降ったことで大変な季節になります。 しかしこの雨は厳密な選果を行った甘口ワインの生産を妨げる事は無く、2001年ヴーヴレイでは素晴らしいワインが生産されました。

アンジュー地区ではいくつか異なる点があることに注意しなければなりません。冬は湿潤で1月にはマイナス5℃を記録する寒さに襲われます。続く春には大雨を記録しましたが、ブドウの生育の妨げにはなりませんでした。 2001年のアンジュー地区の夏は暑く600時間を超す日照時間を記録する快晴に。雨は降りましたが一時的なもので成熟に影響は与えませんでした。秋は灰色カビ病の蔓延に繋がるような天候だった為、選果は厳格なまでに行われましたが、サヴァニエールとレイヨンでは成功を収めています。

ナント地区では平均時速100kmを超す大西洋からの風が吹きましたが、この風はブドウ畑を清潔にし、春と夏は日照時間1200時間を記録する等快適なシーズンでブドウの生育サイクルをサポートします。 しかし夏には一部、大西洋から平均時速70kmの風が吹いた場所を除いては雨が多かったため、灰色カビ病、ウドンコ病、ベト病の被害が広がりました。

2001年の中央フランス地区は少しばかり生産者をナーバスにさせます。穏やかな冬の恩恵を受けてブドウは4月中旬からという少しばかり早い生育サイクルをスタート。開花は6月20〜25日の間に完了します。 普遍的な湿潤かつ温暖な気候から夏から収穫期に掛けてカビ病全般に悩まされました。9月は雨が降りましたが気温が下がったことからブドウの成熟スピードを遅らせる素晴らしい天候に。 いくつかのアペラシオン(とりわけサンセール)では10月に収穫が行われました。しかしながら出来上がったワインは複雑さ、ミネラル感、そしてフィネスを持っており素晴らしい出来です。特にプイィ・フュメは偉大なワインが出来ました。

この年のオーヴェルニュの冬もまた穏やかで氷点下を記録したのが数回だけで平均気温が0℃を下回りませんでした。春は湿潤ながらも快晴に恵まれ、ブドウは良い成熟を迎えます。

[参照元: www.vin-vigne.com]